賃貸物件を探していると”オール電化”を推しているお部屋が目に入るかと思います。実際のところオール電化はお得なのか、どんな設備がついているのか、ご質問を多々頂いております。オール電化ならではの特徴を一緒に確認していきましょう。
1:オール電化のお部屋とは
そもそも”オール電化”の賃貸物件とは、その名前の通り室内の設備にガスを一切使用しないお部屋になります。
住まいのエネルギーを全て電気で賄うため、ガスコンロはIクッキングヒーター、ガス給湯器は電気温水器・給湯器等の設備となります。分譲マンションなどの設備では床暖房や浴室乾燥機が付いている場合もあります。
【主な設備】
・IHクッキングヒーター
電気を使った調理になり、電磁波で専用の鍋を温めるため火を使いません。火事の危険性を大幅に減らすことができる点が大きなメリットです。
・電気給湯器
基本的に電気代の安い夜間にお湯を沸かし、タンクに貯めておく仕様となります。貯蔵量は1~2人程度の日常使用であればお湯切れの問題はありません。
・床暖房
床暖房は温水式か電気ヒーター式のどちらかが一般的です。賃貸物件の場合電気ヒーター式が多い傾向にあります。
・Iot設備
近年オール電化物件に家電などの遠隔操作が可能なIoT設備が最初から備わっているケースがあります。
オール電化の物件ではさまざまなメリットがあります。
ガスを使用する物件と比べてどう変わるのかを見ていきましょう。
2:オール電化物件を選ぶメリット・デメリット
【火に関するリスクを大幅に減らせる】
オール電化の場合、ガスや火を使用しない分、火災やガス漏れのリスクを減らすことができます。そのため安全面が高くなります。IHクッキングヒーターには高熱・焦げ付きの検知が付いている物があり、異常を感知すると自動的に切れるので安心です。
もちろん、タコ足配線やコンセント類のホコリ等には注意が必要です。
【キッチンのお手入れが楽】
IHクッキングヒーターはトッププレートがフラットな為汚れてもサッと拭くだけでお手入れが可能です。ガスコンロに比べると綺麗なキッチンを維持しやすい設備です。
【光熱費を節約できる場合がある&災害に強い】
電気代の安くなる深夜にお湯を沸かす給湯器を筆頭に、電気ピークタイムを避けるように節約を意識するとガス利用時に比べ安くなるようです。
また、災害によってライフラインが止まってしまっても電気の復旧は水道・ガスよりも早い傾向にあります。また、電気さえ復旧するとすべての設備が使用可能です。電気給湯器にはある程度の水が貯蔵されているため、非常用の水を確保できている利点もあります。
【停電するとすべての設備が使用不可】
やはり一番のデメリットとして電気が止まってしまうとすべての設備が使えなくなってしまいます。特に寒い冬期は暖を取る手段が無くなってしまいます。
【お湯の使い過ぎに注意】
1人暮らし向けの電気温水器を使い切ることはなかなか無いかと思いますが、大量のお湯を使うと無くなってしまいます。日中にお湯を追加で沸かすと電気代が高くなります。また、入居時にブレーカーを上げてから直近の深夜にお湯を沸かすため、入居当日にお湯が出ない場合があります。
3:こんな人にオススメ
オール電化が導入された物件の場合、ガスに関する設備費がかからない為、家賃が安くなる傾向にあります。これは物件探しの条件から見ても良いメリットだと言えます。
調理・給湯に直接火を使わなくなりますので、日常生活の中の火災リスクが少なくなる点も大きな利点です。ガス給湯機に不具合による一酸化炭素中毒の心配もなくなりますので安心です。
しかし、光熱費に関してはお湯の使用量が大きく関わってきますのでご自身のライフスタイルと比較して特に1人暮らしの場合は節約効果が見込める可能性が高いです。
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